ネズミも固まって、ボクを見ている。

「あっ!」

 ボクは声を出した。ネズミがソーセージの切れ端を持っていたからだ。

「食べないでください」

 ネズミの体は震えていた。

 ボクは素早く、ネズミをつかんだ。