そんなの、嘘。 だって今… 音は。 ギュッ… 「っ…」 机の下で、お母さんとお父さんに見えないように… 強くあたしの手を握っているから。 音… 大好き… 大好きだよ…― それから。 あたし達、家族は住み慣れた家と東京の街に別れを告げ。 遠い、大阪に旅立った。