「俺のネクタイもしめてよ」 音はシャツのボタンを閉めながら、笑う。 「っ…無理!」 あたしは首を横に振る。 「無理じゃない。ほら、早く」 床に落ちていたネクタイを音はあたしに渡した。 「っ…」 「やらないと、またリボンとるよ?」 どっちの意味で言ったかは知らないけど音は意地悪そうな顔をする。 「…しょうがないなぁ」 あたしはネクタイを受け取る。