うさぎと彼 [完]





「入って」


「や、いいよ」


遅いし?迷惑だし?


「いいからっ!」


思いっきり引っ張られて家の中に引き込まれた。


案外普通の一軒家

案外普通の玄関



「今日、誰もいないから」


「あ……そう」


逆に不安なんですけど。


手を出……私に限ってそんなこと無いか。



「腕貸して」


捕まれていた所は見ないうちに


赤紫から赤黒くなっていた。


「どんだけ強く握られてんだよ……」


友悟くんはそう言って溜め息を吐く。


「え、ごめんなさい?」


って、私悪くない……