うさぎと彼 [完]



「待って、近いから俺ん家行こ」


「え、このくらい平気……」


「じゃない!」


友悟くんら一瞬怖い顔をして


私の手を握った。



男の子に手を握られるなんて何年ぶりだろう


小さい頃に幼なじみと、くらいしか覚えにない。



自分の手より遥かに大きく


関節がゴツゴツしている友悟くんの手は


私の手をすっぽり包み込んでいた。