うさぎと彼 [完]



"カラン"


いかにもカフェチックな呼び鈴が店内に響く。


「莉子ちゃん遅いぞ!」


「だって、先生に捕まっちゃって……」


「可愛い看板娘がいなきゃこの店儲からないよ」


「てんちょー、私可愛くないです。」


「そんな可愛い顔で睨まれても胸がキュンとなるくらいだぞ」


「てんちょー、気持ち悪いです。」


「莉子ちゃんひどいこと言うね。」


「じゃ、私着替えて来るんで。」


「早くね」



私はカバンを持って更衣室に向かった。