その隣の部屋からは、綺麗な女の人が出てきた。
うっわー…。美人…。

「あ、あの…。」
「ふぇッ!あ…す、すいません。」
見惚れていて、忘れていた。
挨拶挨拶…。

「えっと、あの、初めまして。205号室に引っ越してきた、黒沢です。これ、つまらないものですが…。」
「ありがとう。わからないことがあったら、何でも言ってね。」
優しく微笑む彼女は、本当に綺麗だった。
そして優しい…!
「は、はい!」と、元気よく返事をし、そこを後にした。
表札には、「榊」と書いてあった。
榊さんかぁ…。