「タツはソファ運んで。私クッション運ぶから。」
「いやいやいやいや。」
「男でしょ。」
「いや。大人でも二人で運んでんだから。」
「幹部でしょ。」
「幹部関係ない!」
「幹部なんだから、それぐらい自分で持ちなさい!」
「何そのお母さんが言う『お兄ちゃんなんだから』的な感じ!」
「…お兄ちゃんって、不公平だよね。」
「だよね。なんで弟ばっか可愛がるんだろ。」
「弟は『おさがり古くさいからやだー』とか言ってるし。」
「我慢しろー。と俺は思うね。」
「『お兄ちゃんなんだから』って、意味わかんないよな。」
「あー。お兄ちゃんだから何なんだよ。年が少し上なだけじゃん。」
「子供が大人になっても弟ばっか可愛がる親はどうかと思うね。」
「もうみんな大人じゃん。一人でできるじゃん。」
「兄弟って。複雑だな。」
「「ハアーーー」」
(これは實穂調べ・『家族の悩み』から出た本当の結果です。by作者)

よし。テンションが下がったところで。

「じゃ、タツはソファ運んで。私クッション運ぶから。」
「だから無理だって!」
「さっきの聞いたろ。我慢しあわなきゃだよ。」
「お前はいつ我慢するんだ!」

うーん・・・

「ソファを運ぶのを我慢する。」
「そっかー。じゃー我慢しなくてもいーぞー。」
「ホント?」

位置についてーよーい・・・

「まてまてまて。ごめん。俺が悪かった。だから一緒に運ぼ?」


出た…チキンウサギ。


「あー。もう日が暮れてんじゃん。」
「恋歌のせいだ!」
「しょうがないから一緒に運ぼうか。」



引っ越し☆しゅーりょー★