「羽亜希」




教室で机に伏して寝ていた俺を起こす誰か。




仕方なしに顔を上げると見慣れたアホ面・・・否、友達の首堂 誠弥[シュドウ セイヤ]。




「何だよ・・・、人の眠りを妨げやがって」




「いや、放課後なのにまだ寝るのか」




辺りを見回すと誰もいない。




なるほど、俺は寝過ぎたのか。




「起こしてやったんだぜ?感謝しろよ」




「おーおーサンキューな」




「お前・・・最近生意気だな」




哀れみの視線を感じるがよっこらせ、と俺は帰る用意を済ます。




「帰るか〜・・・」




「おー」




仲良く隣に並んで学校を出た。