それからというもの、
私たちは毎日放課後は
誰もいない教室でキスをした。

しかし、彼が一回私を
床に押し倒したとき、
「それはだめ」
と拒んだ。
もし高校生で妊娠なんかしたら大変だった。
彼もそれをわかってくれていた。



「今日も‥‥な?」
「うん」
いつもと同じ。

「目、つぶって」



「いいから」

いきなりどうしたのかな。



ギュッ‥‥


「っ‥‥?」


声が出せない。

気がつくと、口をタオルで
結ばれていた。
彼が私の上に乗る。

「んっ!んんんーっ!」

私は足の上に乗られ、
身動きがとれなかった。
彼は無言でズボンのチャックを下ろす。

これから何が起ころうとしているのかわかっていた。

「っ!んんっ!」

必死に彼に不自由な口で訴えた。
しかし、彼は決して
私の目を見ようとはしなかった。

すぐに彼が私の中に入ってきた。
今まで経験したことのない激痛を伴う。
彼はただ動いている。
私が今まで見たことの
なかった表情で。

しばらくして、彼は果てた。
そして私も。

つながったところが
まだ少し熱かった。

「ロストバージンか」

彼は私の口のタオルも
外さないで教室を去った。

涙も何も、出なかった。