高校一年生の夏。

私は以前から気になっていた彼に告白された。

「いいよ」

もちろんYESの返事。

それからというもの、
毎日がとても楽しかった。
学校では一緒にお昼を食べて、
授業中も隣同士。
毎日二人で登下校。
彼は当時独りだった私を
笑わせてくれた。
彼にだけ心を開いていた。



「‥‥いい?」
「‥‥うん」

唇に温かいものが触れた。
彼は私の髪に手を入れる。
唇が離れる。
彼と目があう。
距離が近い。
もう一度重なる。
今度はエスカレートした
キスだった。

「‥‥っ」

苦しい。
けど、嬉しい。

「はぁ‥‥っ」

そして私は解放された。

「大丈夫?」
「平気」

彼の顔が赤くて、私は笑った。
彼もつられて笑った。

よくわからないけど、
これでいいのかと思った。