電車に乗って、待ち合わせ場所に着いた頃には、神田くんはもう来ていた。 「すいません…。お待たせです。」 神田くんは、少し驚いたような顔をして、腕時計を見る。 「今日は早いですね。」 「うーん。一応、16分前行動にしたんですけど。」 「あぁ、それは残念。今日僕は、17分前行動だから。」 「むむむ…。」 本当に彼は、読めない人だ。 今日こそは待ってみよう!と思ったのに。得意げに16分前行動です、って言うつもりだったのに。