それから駅まで歩いて、ふと自分がかぶっていた帽子の事を思い出した。




「あ、帽子いつ返したらいいですか?」




「帽子?あー…、いつでもいいですよ。」



「本当にいつでもいいんですか?」




「……もう、君って人は。じゃあ、今度会った時に…。でも、それだと不便か…。」




神田くんは、少し考えてから


「連絡先教えますから、都合がいい時に連絡ください。ちょうど、ももちゃん達が君に会いたがってたから、返すついでに会いに行きませんか?」





と、言った。