「こんにちは。」


「こ、こんにちは。」



神田くんは既に、待ち合わせ場所のベンチに腰掛けて、本を読んでいた。



「待たせちゃいました?」


「10分程。」


「ご、ごめんなさい…。」


「僕、15分前には待ち合わせ場所にいたい人なんです。だから気にしないで。うん。」



神田くんは本をカバンにしまって、立ち上がった。



「行きますか。レッツゴーです。」


「はは。レッツゴー!」