「そんなに見られると穴が開くんですが。」


「え、あ…。ごめんなさい。」


「今日、終わったら外で待っててください。すぐ行きますから。」


「はい!待ってますね。」


「うん。じゃあ、また後で。」



去っていく神田くんの後ろ姿を見つめながら、小さくため息をついた。


もし、千香が言っていた事が本当だったら、神田くんはどう思うんだろう。小松くんを応援したりするのかなぁ。


神田くんにとって私って何なんだろう。
友達?知り合い?弁当係?



「ちょっと色々考えすぎだな、私…。」



乙女の心は複雑なのです。