「あ、そうだ。クッキーありがとう。すごく美味しかった。」


「いえいえ。よかったです、安心しました。」


「実はね、母がクッキーを見つけちゃって、すごく君に会いたがってるんですよ。」


「え?」



なぜ神田くんのお母さまが私に?



「こんな息子に作ってくれるなんて!って事ですかね、きっと。」


「はぁ…。なるほど。」


「だから、今度の試合の後に僕の家に来ませんか?あ、無理にとは言いませんので。」


「い、行きます!喜んで。」


「じゃあ、決まり。また連絡しますね。」


「はい。おやすみなさ〜い。」


「うん。おやすみなさい。」



電話を切った後に、放心状態になったのは言うまでもない。