言おう。



好きって。



先生の優しさに触れたこの場所で、



先生を思って涙したこの場所で、



先生に全力で恋したこの場所で、



最後にもう一度…



そして白衣を掴む手にさらに力を込め、真っ直ぐ先生の瞳を見つめながらゴクッと息を飲み込んだあたしは、



「……先生。」



「あぁ。」



「あの…ね…」



「あぁ。」



遠くで鳴るチャイムの音を聴きながらゆっくりと口を開いた。