女社長は12歳

翌日は土曜日。

いつもなら午前か午後どちらかにミニバスの練習があるのだが、この日は体育館が使えないため休みとなった。

きららは一人で近所のスーパー、ジャトコに来ていた。もう一度ソックス売り場を見てみたかったからである。

「はあ……別に見たからってたいしたヒントもないかあ……」
 
何度見に来ても、さほどの発見はない。漠然と見に来たものの、やはりこれといったヒントは得られなかった。

「アイスでも食べよ……」
 
きららは下のフロアのフードコートに向かった。

土曜のランチタイムということもありフードコートは主に家族連れでかなりの混雑を見せている。

所狭しと並べられたテーブルに空きはほとんどなく、通路にはベビーカーがひしめいていて通行も困難なほどだ。

きららはソフトクリームを買って外のベンチへと歩いていった。