「では社長。私は来客がありますので、失礼させていただきます」
神野はそう言うと、そんなきららのことなどおかまいなしに部屋を出て行った。
「まったく神野にも困ったもんじゃわい……しかし、アレにへそ曲げられてはかなわんからのう……きらら、まあそういうことじゃ。一つ、考えるだけでもやってみんか?」
良造は、どちらかというと申し訳なさそうにきららのほうを見た。
「なんでこうなるのよ……」
きららは、肩を落とした。
あらためてソックスを手に取り、表から裏と観察してみる。。
筋肉の気色悪い柄が実にうらめしかった。



