「なんか、お兄ちゃん緊張してるよねー」
ニヤニヤしながら、みどりに言われた。
・・・・キモぃよ みどり。
「そうかな? 別にそんな風に見えなかったけど?」
わざと、そっけなく話してた。
・・・だってみどり、こういう話長いんだもん。
みどりは、恋愛話が、大好き。
そういう話には、すぐに乗っかる。
恋愛とは無縁だった私はよく「つまらない」と言われた。
「えー。 絶対気があるよ。 お兄ちゃん。」
さすが唯!って言われたけど、スルーして問題集を開いた。
でも、基本範囲のところは終わっていて、あとは、復習と応用だけ。
復習を終えた頃、緑の部屋がノックされた。
「みどり、入るぞ?」
「はーぃ」
「英語のどこが分からないんだ?」
「んー。 先、唯教えといて。 私、まだ数学終わりそうにないし。」
「ん。 了解」
「うん」とか、「あぁ」でなく、「ん」っと言った守さんを、なんだかかわいいと思っちゃった。
・・・って! 何考えてるの! 私・・・。



