一週間後のこと・・・事件は起きた。最近は、腕のこともあって、杏子が出てくるのが遅いため、希美たちは一番に登校せずにいた。その日、学校へ行くと、教室から異様なざわめきが伝わっていた。希美は迷わず教室のドアを開けた。
「うわあ、なにこれ」
「怖っ、誰がやったの?」
津川奈津子の机に、人だかりができていた。
「どうしたの?」
「あれだよ。」
女子が指差した方向を見て、希美は固まった。杏子の時と同じ小さな紙切れに、血のような赤い字で・・・
“津川は食中毒で死ぬ”
「ひどいと思わない?」
「そ、そうだね・・・。」
「しかもね、差出人が書いてあるんだけど。」
「え、ほんと!?」
そういえば、さっきは見えなかったけど、紙の端っこに小さなあの赤い字で、“あんず”とかいてあった。
「あんずなんて名前の人、いる?」
「いないよ。」
答えたのは、岐阜川怜奈だった。怜奈は、頭もいいし、記憶力だっていい。一回見たものは絶対に忘れないというつわものだ。
「他校の人・・・?」
「誰かが偽っているのよ。」
「偽名ね。」
「うわあ、なにこれ」
「怖っ、誰がやったの?」
津川奈津子の机に、人だかりができていた。
「どうしたの?」
「あれだよ。」
女子が指差した方向を見て、希美は固まった。杏子の時と同じ小さな紙切れに、血のような赤い字で・・・
“津川は食中毒で死ぬ”
「ひどいと思わない?」
「そ、そうだね・・・。」
「しかもね、差出人が書いてあるんだけど。」
「え、ほんと!?」
そういえば、さっきは見えなかったけど、紙の端っこに小さなあの赤い字で、“あんず”とかいてあった。
「あんずなんて名前の人、いる?」
「いないよ。」
答えたのは、岐阜川怜奈だった。怜奈は、頭もいいし、記憶力だっていい。一回見たものは絶対に忘れないというつわものだ。
「他校の人・・・?」
「誰かが偽っているのよ。」
「偽名ね。」

