里穂の口の前に苺を持っていくと、少しだけかじった。


「ん、ちょっと酸っぱい」


「そっか」


残りを自分の口に入れると、里穂と同じように少し酸味を感じた。


「でも、生クリームがあるからこのくらいの酸味がちょうどいいかも」


そう言って里穂はケーキを頬張った。


「うーん。おいしい」


ご飯はあまり食べないくせに、甘いものだけはちゃんと食べるんだよな。


テレビに映ってるイルミネーションの数々。


「明日は雨降ってても、見に行くからね」


「はいはい」


なあ、里穂。


イルミネーションもいいけど、こうやってゆっくり過ごすクリスマスもいいよな?


「メリークリスマス、里穂」


これからも、二人でずっとクリスマスを過ごそう。





・・・END