君の隣~番外編~

こういうときの里穂って、おもちゃを取られた子供みたいだ。


いつまでも拗ねてる。


「明日は一日お前の好きなように付き合ってやるから」


明日は、じゃなくて、明日も、か。


「約束?」


「ああ。約束」


それから夕ご飯を食べ終わり、一緒に片付けをした。


「ねえ、修斗。ケーキ食べる?」


「ああ。いいよ」


里穂がケーキの入った箱を、こっちに運んでくる。


クリスマスはホールのケーキがいいという里穂のリクエストで、さっき苺がたっぷり乗ったショートケーキを買ってきた。


「修斗、隣がいい」


「しょうがないな」


里穂の座れるスペースを開けて、こたつの布団をめくる。


「あっ、やっぱりここ」