君の隣~番外編~

「ヘンな形」


俺が皮を剥いたジャガイモを、里穂がマジマジと見つめる。


「ピューラー使ったのになんで?」


「悪かったな」


だから、料理なんてしたことないんだよ。


「まあ、切って食べたら一緒か。次はニンジンね」


「はいはい」


里穂に渡されたニンジンの皮を剥いていく。


ほんと里穂って、手際いい。


まあ里穂の母さんは看護師で忙しいから、その分里穂が料理や家の手伝いしてきたってのがあるし、慣れてるんだよな。


「ねえ、修斗」


「ん?」


「将来、たまには修斗も一緒に料理しようね」


「ああ」


料理が苦手な俺だけど、将来里穂と結婚したときは、一緒に台所に立つのもいいかもしれない。