君の隣~番外編~

「わーカワイイ」


店に入って、すぐにお気に入りのスカートを見つけたらしい。


「これ買っちゃおうかな」


スカートを当てながら、小さく呟く里穂。


「んー」


一旦迷いだしたら長いんだよな。


「買ってやろうか?」


このままだとずっと迷ってそうなので、そう声をかける。


「これは自分で買う。いつも修斗に出してもらって悪いもん」


里穂と一緒に出掛けるときは、だいたい俺がいろいろなお金を出す。


俺はそれが普通だと思ってるから、里穂が悪いなんて思うことは何ひとつないんだけど。


「買ってくるからちょっと待ってて」


「ああ」


里穂がレジに向かって、俺も店を出た。


「お待たせ」