君の隣~番外編~

「それだけで足りるのか?」


「うん」


お腹空いたとか言っときながら、里穂は毎回食べる量が少ない。


だからか、体に肉なんてついてないし、足も棒みたい。


「ほら」


自分の唐揚げを箸でつまんで、里穂の口元に持っていく。


パカッと口を開けた里穂に、唐揚げを放り込んだ。


「もっと食べないと、どんどん痩せてくぞ?」


「太ってるよりマシだもん」


そう言って里穂は、うどんをすすった。


食事を終えて、店を出る。


「次はどこ行くんだ?」


「洋服見る。スカート欲しいの」


また手をつないで、エスカレーターに乗って2階に上がる。


2階に上がってすぐ、里穂はひとつの店に入った。