「んっ・・・」


それからどれくらいたったか分からないが、目を覚ましてテーブルの上に置いてあったケータイを手を伸ばした。


「12時か」


俺の隣では、また里穂が静かに寝息を立てていた。


「里穂」


「んっ・・・」


軽く里穂の体を揺すると、ゆっくりと目が開く。


「今何時?」


「12時」


「起きる」


二人で体を起こして、窓の外を見る。


「なんか、風おさまって来たね」


「ああ」


まだ雨は強く降ってるけど、ビュービュー吹いてた風はおさまりつつある。


「出掛けるか?」