「雨~」


「分かったから。もう少し雨がおさまったら、買い物でも連れてってやる」


「うん」


ポンポンと頭をなでてやると、やっと里穂に笑顔が戻った。


シーズン中、時間を見つけては自動車学校に通い、少し前に免許を取った。


つい最近、車を買ったばかりだ。


それを運転して、昨日里穂のアパートまで来た。


「今日ね」


「ん?」


「雨降ったから、家でご飯食べよう」


「ああ」


会うのが久しぶりだからか、ベタベタに甘えてくる里穂。


そのうちウトウトとし始めた。


また頭をなでてやると、今度は本格的な寝息が聞こえてきた。


それを見て、俺もいつの間にか眠りに落ちていた。