『まあ、里穂はそーゆー奴だよな』


「うん」


『意味分かってないのに、うなずくな』


また電話からため息が聞こえる。


『でもまあ、俺もサッカー頑張るし』


「私も、就職と国家試験頑張る」


国家試験に受かること、プロのサッカー選手になることが終わりじゃない。


そこからまた、新たな道が始まる。


急に現実を突き付けられて、ちょっと忘れてたみたい。


夢は、生きてる限り持ち続けていいもの。


自分の進む道に、終わりはない。


果てしなく続く道に、一人で、二人で、ううん、もっと大勢で。


ゆっくりでもいいから、進んで行けばいいんだよね。


そうなんだ。


私の道は、まだまだ始まったばかり。






・・・END