君の隣~番外編~

里穂のアパートに帰る前に、スーパーに寄る。


「じゃがいもと、人参と、玉ねぎと・・・」


ブツブツ言いながら、里穂は俺が持ってるかごに材料をどんどん入れる。


「あとカレー粉」


カレー粉のコナーに行くと、里穂は真っ先に甘口をかごに入れた。


「あっ、なんで返すの?」


「カレーは辛口だろ?」


甘口と辛口の箱を入れ替える。


「だって辛いのヤダもん」


里穂がキッと俺を睨む。


「はいはい。里穂はお子様だから仕方ないよな」


しょうがなく、中間の中辛をかごに入れた。


「中辛も嫌なのに」


ボソッと里穂が呟いたが、ここは無視。


さすがに甘口のカレーはとっくの昔に卒業していて、甘いカレーを今さら食べるか分からなし。