君の隣~番外編~

「ほら里穂。修斗君から貰ったあれ見せて」


「うん!」


里穂が首からぶらされている指輪を取って、高橋に渡す。


「綺麗。私も欲しいな」


そう言いながら、なぜか高橋が俺にその指輪を渡してきた。


「なんだよ」


「里穂の指にはめてあげなよ」


「は?」


クッと服の袖を引っ張られ思わず体勢を崩すと、高橋が耳元でこうささやいてきた。


「あの男の子に最後の打撃を与えてきなよ」


目の前で内緒話をする俺たちを、里穂はキョトンとした表情で見てる。


その里穂から男に視線を移すと、バッチリ目が合ってしまった。


さっきの呆気にとられた表情から、今度は俺を睨みつけてくる。


「里穂」


「ん?」