君の隣~番外編~

「一応二十歳になったし、俺のケジメ」


「ケジメ?」


手を差し出せばその上に置かれた小さな箱を、思わずジッと見てしまう。


綺麗にラッピングされてある。


「開けていい?」


修斗がうなずいたのを確認して、ピンク色のリボンを解く。


「・・・指輪?」


「に、しようかと思ったけどやめた。里穂、調理実習とか実験とかあるだろ?」


箱から出てきたのは、小さなピンク色をした宝石がついた指輪かと思ったら、それを取り出すとネックレスのチェーンがついていた。


「綺麗」


街灯の光にかざすと、ピンク色の宝石がキラッと光った。


「でもこれ、指輪だよね?」


「ああ。店の人に頼んで、ネックレスにしてもらった」


そう言って修斗は、もう一度ポケットあさり、何かを取り出した。


「これで後の2年間、寂しくても我慢しろよ?」