君の隣~番外編~

「酔ってないよ~」


ふわふわする意識の中、そう言って首を横に振る。


「確実に酔ってるだろ。里穂さ、おじさんもおばさんも酒飲まないだろ?お前も弱いんだって」


はぁ~と深くため息をつく修斗。


「ごめんなさい」


「別に怒ってるわけじゃ・・・って里穂!?」


急に泣き出した私を見て、修斗が慌てた声を出した。


「泣くな、里穂」


「修斗~」


ガバッと修斗に抱きつく。


「ふぇ・・・」


「あら・・・里穂が酔ったら、泣くんだ」


「んな、のんきなこと言ってんなよ」


修斗と綾香の会話が微かに耳に入りながらも、益々強く修斗に抱きついた。


自分が酔ってるか、酔ってないかなんて分からない。