君の隣~番外編~

「なんか、久しぶりだね。手つないで歩くの」


「そうだな」


やっぱり、こういう時間が大好き。


ずっと、こうしていたい。


そう思って、ハッとした。


「ねえ、誰かに見られて困らない?大丈夫?」


「別に俺は芸能人じゃないし、誰も俺のこと分かんないって」


ハハッと笑いながら、修斗は私の手を引いて歩いていく。


誰も俺のこと分からないって修斗は言ったけど、そんなことない。


だって、さっきからすれ違う人が修斗を見てく。


一瞬なんだけどね、あれ?って。


今のもしかして、FCウイングの高木修斗?って。


会場になってる居酒屋に入ると、もうみんなほとんど揃ってた。


「里穂~久しぶり!」


「あーみんな久しぶり!」