君の隣~番外編~

ピンとおでこを弾かれ、手を引っ張られた。


「寒ーい」


「しょうがないだろ。冬なんだから」


外に出ると、ビューと冷たい風が吹き付けた。


もう随分と、暗くなっている。


コートのボタンを全部止め、マフラーをきつくキュッと巻きつけた。


家から同窓会の場所まで、歩いて15分。


「里穂、お前酒飲むなよ」


「飲まないよ~」


実は私、まだ未成年なんだ。


誕生日が3月だから、成人式を挙げても二十歳にはなってない。


修斗に手を引かれて、ゆっくり歩く。


本当はどちらかの親に連れて行ってもらう予定だったけど、どちらも都合が合わなくて結局歩いて行くことになった。


「ねえ、修斗」


「ん?」