「ん?」


修斗と一緒にキッチンから、美味しそうにご飯を頬張る彼らを見つめる。


「この中から、世界で活躍する選手が出ればいいね」


「出るだろ、絶対。こんなにも真剣にサッカーに取り組んでるんだ。あいつらの努力は、必ず報われる。それに才能あるしな」


そう言って修斗が、優しい笑みを浮かべる。


「負けてられない?」


「まあな。あいつらにアドバイスはしても、まだまだ、俺のポディションは譲るつもりはないよ。俺だって、もっともっと上手くなるんだから」


「うん。そうだね」


そう答えて、修斗の腕に自分の腕を絡める。


「飯、食べるか。早くしないと、あいつらに全部食べられちゃうし」


「ふふっ。そうだね」


「悪いな。食欲旺盛な弟たち作っちゃって」


「全然。私も弟が増えて嬉しいよ」


修斗はこれからも、自分の経験を後輩たちに伝えていく。


そのお手伝いが少しでも出来ればいいなと思いながら、私もご飯を食べてるテーブルに着いた。





……END