それからキッチンに戻って、オーブンに入れたグラタンの様子を見ながら、唐揚げの残りを揚げる。


唐揚げを全部揚げ終わったところで、オーブンがチーンと音を立てて鳴った。


「里穂。これ、運んでいいのか?」


「うん。ありがとう、修斗」


キッチンに入ってきた修斗が、唐揚げを盛りつけたお皿を運んでくれる。


それに続いてグラタンを持っていくと、「うまそ~」とみんなから声が上がった。


「いっぱい食べてね」


そう言ってキッチンに戻って、洗い物をしようと水道の蛇口をひねる。


「里穂」


「ん?」


「後で俺も手伝うから、みんなでご飯食べようぜ」


「そうだね」


修斗にそう言われて、水を止める。


「ねえ、修斗」