君の隣~番外編~

この目をされると、オーストリアでもどこでも連れて行きたくなってしまう。


でも一応仕事に行くわけだから、連れて行くわけにもいかず。


「お父さんもな、果穂も凱斗も連れて行きたい。でもお父さん、オーストリアではサッカーばっかりで、二人と遊んであげられないから。だから、ここでお母さんと待ってて欲しい。いいな?」


そう言うと、明らかに落ち込んでしまった二人。


そんな二人に、思わず苦笑いを浮かべてしまう。


「凱斗、お父さんがいない間、お母さんと果穂のこと守ってな」


「うん」


「果穂、お母さんのお手伝いして、お母さんを助けてやってな」


「うん」


まだ若干不貞腐れてる二人の頭をなでて、ギュッと抱きしめてやった。


その夜、子供たちを寝かせて、自分たちの寝室で出発の準備をしていると、お風呂から出てきた里穂が部屋に戻ってきた。


「修斗、準備出来た?」


「ああ。あと少し」


そう答えて荷物を詰めていると、床に座って作業をしていた俺の背中に里穂が抱きついてきた。


まだ髪を乾かしてないのか、俺の首筋に当たる里穂の髪が冷たい。