「修斗」


「ああ、里穂ごめん。一緒に行けなくて」


「ううん。いいの」


大丈夫だよ、と言って私は笑った。


その後式を行うために、会場の中に入った。


隣に座った修斗の手を、そっと握る。


「里穂?」


「つないでてもいい?」


「ダメって言っても、つないでるんだろ?」


「うん」


フッと修斗は笑うと、いつもより優しく私の頭をポンポンとした。


きっと、髪型や髪飾りを気にしてくれたんだろう。


「修斗」


「ん?」


「ううん。なんでもない」