君の隣~番外編~

「ほんと、実の息子より里穂に甘いよな、母さんは」


そう言いながら靴を脱いで、家に上がる。


「そりゃ、里穂ちゃんかわいいもん。でもそれは修斗も一緒でしょ?」


「なっ!別に俺は……」


そう答えながらも、顔が赤くなるのを抑えられない。


「ご飯。腹減った」


だから苦し紛れにそう言って、母さんの隣をすり抜けた。


自分の部屋の前で深呼吸をして、ドアを開ける。


そしたら里穂はすでに、ラグを敷いてある床に置いている小さなテーブルに向かって勉強をしていた。


「ブレザーぐらい脱いだらどうだ?」


その声にハッとしたように顔を上げて俺を見た里穂は、言われるがままブレザーを脱ぎ始めた。


「ん、貸せ」


脱いだブレザーを受け取って、ハンガーにかけてやる。


「修斗、ごめんね」


そうつぶやいた里穂の頭をなでて、俺も着替えるために部屋を出た。