今日は朝から里穂の様子がおかしかった。
いつもなら朝から全くしゃべらないってことはないのに、今日は玄関から出てきて「おはよう」の挨拶もなしに俺の手をギュッと握ったまま一言も口を開かず登校。
授業中や昼休みや部活中は普通に笑っていたけど、俺からしてみれば無理して笑ってるのは明らかで。
そして下校中の今、無理に笑っていた笑顔も消えて、半ば俺に引きずられるようにして家に帰ってきた。
「ほら、着いたぞ」
「うん」
なかなか家に入らない里穂の背中を押して、家に入るよう促す。
それでも俺の制服の袖を握って離さない里穂にため息をついて、その頭をなでた。
「なんかあったのか?朝から変だぞお前」
そう言って里穂の顔をのぞくと、ぎゅっと俺に抱きついてくる。
「今日は家帰らない。今日から修斗の家の子になる」
そして小さな声で、そうつぶやいた。
「またおばさんと喧嘩したのか?」
俺の胸の中で、コクンとうなずく里穂。
「もうやだ。修斗の家の子にさせて」
いつもなら朝から全くしゃべらないってことはないのに、今日は玄関から出てきて「おはよう」の挨拶もなしに俺の手をギュッと握ったまま一言も口を開かず登校。
授業中や昼休みや部活中は普通に笑っていたけど、俺からしてみれば無理して笑ってるのは明らかで。
そして下校中の今、無理に笑っていた笑顔も消えて、半ば俺に引きずられるようにして家に帰ってきた。
「ほら、着いたぞ」
「うん」
なかなか家に入らない里穂の背中を押して、家に入るよう促す。
それでも俺の制服の袖を握って離さない里穂にため息をついて、その頭をなでた。
「なんかあったのか?朝から変だぞお前」
そう言って里穂の顔をのぞくと、ぎゅっと俺に抱きついてくる。
「今日は家帰らない。今日から修斗の家の子になる」
そして小さな声で、そうつぶやいた。
「またおばさんと喧嘩したのか?」
俺の胸の中で、コクンとうなずく里穂。
「もうやだ。修斗の家の子にさせて」