その活躍は、ものすごいだった。


FCウイングではレギュラーを獲り、U-23日本代表にも名を連ねている。


もしかしたら、今度の日本代表にも選ばれるかもとテレビや新聞では言われていた。


今も修斗は、テレビの取材を受けていた。


成人としての決意、これからの試合の抱負についてインタビューに答えてる。


「なんか、遠いな」


ポツリと綾香が呟いた。


「うん」


テレビ、新聞、雑誌。


修斗の姿はよく見かけるけど、なんだかすごく遠い。


「里穂、修斗君と会えてる?」


不意に綾香が私の顔を覗きこんできた。


「たまに、ね。修斗忙しいし、私も勉強忙しくなっちゃったから」


「そっか」


大学2年になり、修斗と私の会う時間はものすごく減った。