「はい、りんごジュース」


「ありがとう」


コップを受け取って、冷たいジュースを一口飲む。


「そうだ、隼斗君。今日の夕ご飯どうしようか?お義母さんもお義父さんもいないし、修斗が帰ってきたら何か食べに行く?廉もどっかに出かけてなきゃいると思うし」


「うん、行く。腹減った」


そんな話をしていると、家に入るための数段ある階段を上っているような音がして、ソファから立ち上がりリビングの窓を開けた。


「あっ、おかえり修斗。廉も一緒だったの?」


私の耳は正しかったみたいで、その階段を上がっていた修斗と目が合った。


「ただいま。ああ、ちょっと一緒にサッカーしてきた」


「そっか。でもなんか、修斗と廉が二人でいるの、変な感じ」


「別に変じゃないだろ。義兄弟なんだし」


その言葉に、思わず笑顔が浮かぶ。


「私も今まで、隼斗君とおじゃべりしてたんだよ」


「それもなんか変だな」


「変じゃないよ。私と隼斗君だって、義姉弟なんだもん」