リビングに戻ってきた隼斗君に温かいカフェオレを入れて、マグカップを渡す。


「ありがと、里穂姉」


「うん」


ソファに座った隼斗君の隣に、私も座る。


「テレビつけていい?」


「うん」


隼斗君がテレビをつけると、ちょうど修斗の試合の様子が流れてきた。


「兄ちゃんだ」


「ほんとだね~ウインターブレイクに入る前の試合だ」


「ねえ、里穂姉。兄ちゃんってさ、すごいよね」


しばらく二人でテレビを見ていると、ポツリと隼斗君がつぶやいた。


「どうしたの急に」


「いや、うん」


そう答えたきり黙り込んでしまった隼斗君。


「隼斗君、なにかあった?」