「なんか、ずいぶん時間かかったわね。二人ならもっと早くに結婚するかと思った」


「まあ、いろいろ考えた結果です」


そう言って修斗君はベッドから立ち上がる。


「先にリビングに戻っていてもらっていいですか?」


「はいはい」


修斗君に言われて、リビングに戻る。


「すみません。お待たせしました」


私たちより少し遅れて、修斗君もリビングに戻ってきた。


「これから二人はどうするんですか?」


「帰るのよ」


「はっ?もうですか?だって来てまだ4時間くらいですよ」


「弾丸取材ですもの。本当は私たちも、ゆっくり観光とかしたいんだけどね」


そう言うと、修斗君は「大変ですね」と笑った。


「空港戻るなら送りますよ」


修斗君はズボンのポケットから車のキーを取り出して、私たちに見せる。