「ここは寝室?」


「はい」


ドアの入り口から、寝室の中をのぞく。


「ぷっ。修斗君、ずいぶん乙女チックな趣味してるのね」


「はっ?」


ベッドを見た私の目に飛び込んできたのは、とてもかわいらしいテディベアのぬいぐるみ。


「あははっ。修斗君にそんな趣味があるとは思わなかったわ」


笑いが止まらない私を見て、修斗君がその視線を追っていく。


「なっ!これは違いますからね!」


そして慌てたように走っていき、テディベアを布団の中に隠した。


「これは別に、俺のじゃないし」


顔を真っ赤にして、私に必死に俺のじゃないってアピールする修斗君。


その姿を見て、余計に笑えてしまった。


「なに笑ってるんですか?安藤さん」


私の笑い声を聞いて、田中もこっちに顔を出す。