君の隣~番外編~

「あっ、リビングとキッチンはどこでもどうぞ。あともし撮りたいところがあれば、聞いてください」


「はい。ありがとうございます」


田中が頭を下げて、部屋の中を撮影していく。


「じゃあ今度は、ドイツでの生活、聞かせてもらおうかな」


「はい」


田中が写真を撮っている間に、修斗君に話を聞く。


「ありがと。これでほんとに取材は終わりよ」


「ありがとうございます」


何個か質問をしたあとそう言うと、修斗君は大きな伸びをした。


「やっぱ、慣れないですね取材」


「そう?受け答えとか、しっかりしてきたんじゃない。まあ、前からしっかりしてたけど」


「そうですかね?」


「そうよ。ねえ、部屋の中、見せてもらっていい?写真は撮らないから」


そう聞くと、修斗君は「適当に見てください」って言ってくれた。


その言葉に甘えて、部屋中を見せてもらう。