君の隣~番外編~

「ありがと。これでサッカーに関しての取材は終わりよ」


「最後にユニフォーム姿撮らせてもらっていいですか?」


「はい。いいですよ」


田中がすかさずカメラを構えると、修斗君はすぐにOKを出してくれた。


「ありがとうございます」


「こちらこそ。ありがとうございました」


修斗君って、すごく礼儀正しいのよね。


取材に来てるこっちがお礼を言わなきゃいけないのに、修斗君は私たちに頭を下げてくれる。


「じゃあ、次は修斗君の自宅見せてもらうんだけど。本当にいいの?」


「まあ、あんまりプライベートに踏み込まれるのは好きじゃないんですけど……。でも安藤さんの頼みなら、断れないでしょ。ずっと応援してくれてるし」


「ありがと~これで読者が増えるわ!」


グッと拳を握ると、修斗君は苦笑い、田中は呆れたような表情で私を見た。


「俺、車ですから。乗ってってください」


「いいの?」


「はい。どうせ同じところに行くし」