君の隣~番外編~

「先輩の言うことは絶対だぞ、修斗」


「なっ、お前ら離せよ!」


松下さんの指示で、俺と同期の2人が俺の腕を取って、強引に椅子に座らされた。


「で?お前の彼女、紹介してくれるよな?」


「ハア」


期待の目が注がれる中、これは軽く話してしまった方が早く里穂のところに行けると思い、少しだけ話してしまうことにした。


「同い年です。幼なじみだったんですけど、高校時代から付き合ってます」


そう言うと、周りから「ヒュー」と声が上がった。


「もういいですか?彼女、暑い中待たせてるんで」


「やっぱ、甘いわ~」


「修斗がこんなこと言うなんてな」


ワーワー騒がれてる中、急いで着替えをしてバッグを持つ。


「松下さん、写真消しといてくださいね」


それだけ言って、車に向かう。


早足で歩いていたけど、いつの間にか走っていて、車に着いたときは少し息が切れていた。