君の隣~番外編~

「なっ!?」


そこには、俺が里穂を抱っこしている姿が写っていた。


慌てて先輩3人を見ると、もうそこには姿がない。


「まあまあまあ、じっくり話を聞こうじゃないか。相手はどんな子?修斗にはもったいないくらい、かわいい子じゃないか」


松下さんが俺の肩を抱き、椅子に座らせようとする。


「お前、彼女には甘いらしいな」


「デレデレだって言ってたぞ」


チームメイトも次々と口を出してくる。


一体あの3人は、どんだけ人に言いふらしたんだよ。


「別に何も話すことないですから」


内心動揺していることを悟られないように、冷静に答える。


まさかチームメイトに、こんなことを突っ込まれる日がくるなんて。


普段、恋愛話しなんてしないのに、なんで俺にはこんな突っかかってくるんだ?


松下さんの手を振りほどいて、着替えを始める。


早く里穂のところに戻らないと、暑い中置いてきちゃったし。